

どうもー。連日の雪かき作業で体中が筋肉痛でバッキバキのちばたくです。
この記事では
※スタックとは
雪やぬかるみにタイヤがはまっていまい、身動きが取れなくなっている状態。
このような雪道の運転に不安を抱えている人に向けて、東北の雪国在住でトラックドライバー歴10年のわたしが、雪道の安全な走り方や運転のコツ、スタックした時の対処法をお教えします。
雪道を走行するのに必要なもの


必須なもの
スタッドレスタイヤ
当たり前ですが、雪道や凍結路面を走行するのにスタッドレスタイヤは必須です。
ごく稀に、
なんて人がいますが、はっきり言って自殺行為です!自分だけでなく周りの車にも多大な迷惑をかけるのでやめましょう。
普段は雪の降らない地域に住んでいるけど、たまに雪の降る地域に遊びに行くよ!だけど、そのためだけにスタッドレスタイヤを購入するのは金銭的にもキツい…。
そんな人は、最低限タイヤチェーンは持っておきましょう。
スノーワイパー(冬用ワイパー)
これもかなり重要です。走行中の視界に影響します。
夏用のワイパーで気温の低い雪道を走行していると、ワイパーブレードの金具部分やゴムに付着した水分が凍りつき、フロントガラスの雪を払拭することができなくなってしまいます。
スノーワイパーはワイパーブレードの金具部分などに雪が入り込んで凍結しないようにゴムで覆われている。また、低温でも硬くなりにくい素材のゴムを使用しています。
スノーブラシ
出発前に車に積もった雪を下ろすのに使用します。
しっかりと雪を下ろしておかないと、ブレーキを踏んだときに屋根の上の雪がフロントガラスに滑り落ちてきて、前方が見えない!なんて事になります。また、走行中に雪が落ちて後続車などの迷惑にもなります。
念のため、あったほうがいいもの
牽引ロープ
スタックから脱出する際、他車に牽引してもらうのに必要となります。
必須ではありませんが、あれば安心です。
スコップ
スタックから脱出する際、雪を掘るのに使います。
私自身はほとんど使用しませんが、ないよりはあった方がマシかな?
折り畳めて、ケース付きのスコップがおすすめ。
三角表示板
スタックなどで、やむなく停車せざるおえない場合に使用します。
雪が降っていると視界が悪いので、後続車に自車の存在を知らせるのに有効です。
高速道路上で事故や故障により緊急停止する場合には、停止表示版の設置義務があるので、高速道路を走行する人は必ず持っておきましょう。
タイヤチェーン
スタッドレスタイヤを装着していない人や、スタッドレスタイヤを履いていても、急な勾配のある山道などを走行する人は持っていた方が良いでしょう。
タイヤチェーンを装着して走行する場合は、走行スピードに注意が必要です。
金属式 20〜30km以下
非金属式 30〜40km以下
※上記のスピードはあくまでも目安です。詳しくは、ブランドやメーカーの情報を確認してください。
タイヤチェーンを装着した状態でスピードを出して走行すると、走行中にチェーンが切れて大変危険です。車の破損にもつながります。
タイヤチェーンを装着して300〜400mほど走行したら安全な場所に停車し、チェーンが緩んでいないか必ず確認しましょう。ほとんどの場合が緩みます。緩んだ状態で走行するとチェーンが外れたり、切れやすくなったりするので大変危険です。
路面に雪や氷が無くなったらタイヤチェーンを外しましょう。
アスファルトが剥き出しの路面ではタイヤチェーンが切れやすくなるので、必要がなければすぐに外しましょう。
出発する前に


道路交通情報をチェック
冬季の雪道では、一般道、高速道路ともに渋滞や事故の発生確率が高くなり、通行止めも数多く発生します。
出発前に自分が通るルートの道路交通情報を確認して、余裕の持った走りを心がけましょう。
雪道の運転のしかた


急のつく操作をしない
車間距離は長めに
雪道や凍結路面の走行は停止距離がいつもの何倍にものびます。
安全に停車できるように、車間距離は長めにとって走行しましょう。
路肩に注意!
路肩にある縁石や側溝が積雪で隠れていることがあり、脱輪などの危険性があります。あまり道路の端に寄りすぎないように気をつけましょう。
初めて通る道や慣れていない道では、特に注意が必要です。
停車位置を考えて
信号などで停車する場合、自分が停車するであろうおおよその位置をあらかじめ目視で確認してから停車しましょう。
など、事前に目視で確認し安全な位置で停車することで、次に発車をする際にスタックする確率を減らせます。
自車の存在をアピール
雪が降っている場合は視界が悪いので、日中でもライトを点灯し自車の存在アピールしましょう。
ホワイトアウトのような猛吹雪の場合は、無理に走行せずハザードランプを点灯させ、安全を確認しながらゆっくりと停車しましょう。
雪道運転のコツ


ブレーキテストをしよう
周囲に危険がないことを十分に確認した上で、実際にブレーキをかけてみて、どのくらいで停止できるのか試してみることをおすすめします。
路面が凍結しているのかどうかを知ることができ、凍結路面でブレーキをかけた時の車の特性を掴むことができます。
路面を見極めよう
雪道初心者の方には難しいとは思いますが、雪道の走行に慣れてくると、路面を見てどの程度滑るかが分かるようになってきます。
※過信は禁物です。常に安全運転を心がけましょう。
圧雪路面
文字通り雪が踏み固められた路面です。スタッドレスタイヤを装着していれば比較的ブレーキも効きやすいです。圧雪路面の上にサラッと雪が積もっていればスタッドレスタイヤが路面を噛みやすく、わりとブレーキが効きます。
※油断は大敵です。圧雪路面だと思ったらアイスバーンだったなんてことも…。
アイスバーン
氷が張ったような路面です。昼間の気温が上がったときに溶けた雪が夜になって凍るとアイスバーンになります。イメージ的にはスケートリンク。もちろん滑ります。
日中だとアイスバーンの氷が溶けて表面に水が張ることで超ツルツルになることもありあます。スタッドレスタイヤとか関係ありません!最徐行で進みましょう。
ブラックアイスバーン
路面が濡れていて、気温が非常に低いという条件で発生するため、雪が降っていないからといって安心はできません。とくに夜間では見分けるのが非常に困難です。路面が濡れているだけだと思ったら、ブラックアイスバーンでした!なんてことがあります。
タイヤや車の性能を過信しない
上記のように、スタッドレスタイヤや車の性能を過信せず、常に安全運転を心がけるのが一番のコツです。
危険な場所


カーブ
カーブに入る前は乾燥していた路面が、途中からアイスバーンになっていたりすることもあります。カーブを曲がった先に障害物や渋滞があるかもしれません。カーブに入る前までに十分に減速し、カーブに入ったらブレーキ操作をしなくてもいいようにしましょう。
橋の上
橋の上は地中からうける熱の影響がありません。そのうえ、風で吹きさらし状態になっているため熱が奪われやすい状態になっています。
他の道路が凍結していなくても、橋の上だけ凍結しているなんてこともよくあります。冬季に橋の上を走行する際は十分に注意しましょう。
トンネル出口付近
トンネル内は雪がないのでスピードも出やすくなりがちです。
トンネルを出た瞬間、路面が凍結しているうえに強風に煽られたり、吹雪で視界が悪かったりと、かなり危険な場合があります。トンネルの出口付近は注意して走行しましょう。
坂道
下り坂
スピードが出やすく、凍結路面では停車するのが困難になります。車重の重いSUVやワンボックス系の車は特に注意が必要です。エンジンブレーキとポンピングブレーキをうまく活用してゆっくりと走行しましょう。
登り坂
路面状況によって、停車すると再発進が非常に困難になる場合があります。
前方の状況次第では、勢いをつけて一気に登り切ることも必要です。
日陰
他の路面が乾燥していても、日陰だけは溶けずに雪が残っていることが多いです。溶けた雪が凍結してアイスバーンになっていることもあるので大変危険です。
もしもスタックしたら?
※スタックとは
雪やぬかるみにタイヤがはまっていまい、身動きが取れなくなっている状態。




どんなに気をつけて運転をしていてもスタックしてしまうことがあります。焦らず順番に以下のことを試してみてください。
※不用意にアクセルをふかして脱出しようとしないで下さい!タイヤが空転し、その摩擦熱で氷が溶けてさらに脱出しずらくなります。
- 手順1まずはアクセルをゆっくり踏んでみる
いきなりアクセルを踏み込むとタイヤが空転するので、やさしくゆっくりと。(マニュアル車は2速か3速に入れてゆっくりと発進。)
- 手順2前進がダメならバック
前進がダメでも、バックなら意外と動く場合があります。
- 手順3振り子のように反動をつける
「バック→前進」を何度か繰り返し、振り子のように反動をつけて脱出を試みる。勢いがつけば脱出できる場合があります。
- 手順4タイヤの下に〇〇を入れる
スリップしているタイヤの下にチェーンや毛布などを入れこむように敷いて摩擦を増やす。
チェーンも毛布もないよ!って時は最終手段です…自分の着ている服を敷きましょう。 - 最終手段ロードサービスを呼ぶ
近くに人がいれば車を押してもらうのも一つの手段ですが、誰もいない場合は、ロードサービス(JAFなど)を呼びましょう!
不足の事態に備える


大雪などで事故や通行止めが多発すると、最悪の場合には長時間その場で立ち往生なんてこともあります。


実際に私も大雪のため、高速道路上で8時間立ち往生したことがあります。
そんな時のために
などを車に積んでおくことをオススメします。
トラックドライバーからのお願い




最後に現役トラックドライバーからのお願いです。
雪道を走行しているトラックが異常なほどに車間距離をとっているのを見たことありませんか?特に登り坂などで多く見られると思います。
これには理由があって、雪道や凍結路面では乗用車以上にスタックしやすいんです(特にトレーラー)。登り坂なんかでは一度停車したら終了!発進できません!なんて場合もあります。
そのため、信号などで止まらなくて済むように車間距離をいっぱいとって低速で走行しているのです。その隙間に他の車が割り込むと、車間距離が詰まってやむおえず停車せざるおえなくなってしまうのです…。
誰かがスタックすれば、後続車が通行できなくなって大渋滞を引き起こす原因にもなります。
余裕があれば、車間をとって走行しているトラックの前方に割り込むのはやめてあげて下さい。よろしくお願いします。


それでは、みなさん安全運転でいきましょう!
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